本番前の自分を整える時間
0次会は男のロマン
誰にも気付かれないのが流儀
◆0次会ルール
6時半から一次会だとすると、5時半頃から秘密裏に開催されるのが0(ゼロ)次会。幹事になったときは、0次会を行うのを見越して一次会の時間を設定したりもする。0次会では、飲み過ぎてもいけないし、食べ過ぎなんてのはもってのほか、ましてや一次会に行った際に0次会をしてきたことを悟られてもいけない。だからすぐに顔が真っ赤になる人はあまり誘わない。
◆初代
昔秋田駅前にあった一人前の肉鍋が有名だった2階建ての○○食堂。ここも0次会にはもってこいの場所だった。早めに行ったときは待たずに肉鍋を頼み、取り敢えずビール。常連客と談笑しながら仲間を待つ。携帯のない時代、待てど暮らせど仲間が来ず、そろそろ一次会に行こうとしたら、2階で飲んでいた仲間と合流したこともあった。朝野球チームに勧誘された際に、あっちのチームは3人で肉鍋1つだけど、うちのチームは肉鍋一人ずつと言われて肉鍋一人ずつのチームに入ったことがあった。この大衆食堂が惜しまれながら閉店。
◆二代目
続いての0次会会場になったのは5時開店の駅前の有名な居酒屋。サラリーマンで5時半前にはカウンターもテーブルもいっぱいになる。宴会シーズンになると各団体の0次会メンバーが集まるので更に混み合う。ここではとくとくセットなるものを頼む。大ジョッキにホルモン、枝豆セット。あるとき同僚がもっきりを頼んでしまい、盛り上がりすぎて一次会に遅れそうになったこともある。
◆三代目(現在)
今の行きつけの店は焼き鳥屋さん。建て付けの悪い引き戸を開け暖簾をくぐるとカウンター越しの女将が迎えてくれる。「今日はどごよ」(今日の飲み会はどこで?)と聞かれて、「今日は○○で6時半から」と応える。鶏皮のタレ2本を頼み、取り敢えず生中。ここの鶏皮は絶品。間はネギではなく玉ねぎ。何気ない会話を女将として、「ガッコ何かある?」(漬物何かある?)と聞くと、「なだづげだばあるよ」(なた着けならありますよ)。「ああいいな、それ下さいな」と言って、軽いハイボールを一杯。そろそろ一次会なので、「おあいそ」(お会計)と言うと、「1800円」と言われ、2000円渡して店を出る。この前、1200円だったけど、いつも多めにもらっているから1000円に負けてくれた。ママありがとう。
◆0次会思い出
今の上司が前職で同職した際、0次会に参加したいということで誘ってあげたのに、もっきりを頼み、こともあろうに一次会の場の挨拶で、私に誘われて0次会に行ってきましたと言ってしまった。私のテーブルの人たちは私を見たのだが、勿論私は顔にも出ていないので、しらふを装い、「全く、嘘ばっかり言うから…」と誤魔化したことがある。
(人生の一滴)
0次会を知らない男に
宴の真髄は語れない
