人は忘れていくもの
すべて覚えていたら
頭がパンクしてしまう
◆物忘れ(現在)
まず人の名前を覚えられない。顔が思い浮かんでも名前が出てこない。夕食時に「今日のお昼何食べたの?」と聞かれてもすぐに出てこない。午前からの足取りを思い起こしてようやく思い出す始末。これが老化というものなのか。いや、確か小学校の通知表に「忘れ物が多い」と書かれていた気がするので今に始まったことではない。電話番号なんかなおさら。旅行先でスマホをなくしてしまったら、公衆電話(今はあるのか?)から自分のスマホにしかかけられない。なくしたスマホに電話してどうなるのか。家族の電話番号を忘れている・・・というより覚えていない。
◆忘れない対策
自分が忘れたりなくしたりすることがあるので、他の人が忘れないようになくしたりしないようにする対策は考えつく。前職時代、よく体育館の照明をつける鍵が行方不明になった。前に使った人が返し忘れて内ポケットに入れていることが多いのだが。そこで、その鍵に内ポケットにとても入らない「王将」と書かれた将棋の駒の土産物を付けてみた。それから行方不明になることはなくなった。自分が異動して暫くして冬着を羽織ったら内ポケットから前の職場の理科室の鍵が出てきた。そういえばみんなで探していた覚えが。自分対策については甘い。
◆自分への不信
もう自分が信用できなくなってくる。職場にて仕事途中で帰らざるを得ないとき、メディアに保存して家で続きをやろうとは思わない。そのメディアを無事に職場に持ち帰ってくる自信がない。30年ほど前、ワープロ時代。それも本体一体型の頭でっかちのディスクトップ型だった時代。駐車場までようやく運び車のドアを開けるために一旦地面に置き、他の荷物を積んだ段階で出発。朝まで気づかず、翌日朝一で駐車場に行ったらさみしそうにポツンと置かれているMyワープロを発見。自分を信用してはいけないと確信した。これが老化前の30年ほど前。
◆パスワード地獄
最近、スマホでIDやパスワードを設定することがよくある。暫く使っていないともちろんしっかり忘れている。再設定にて「パスワードが違っています」と返答され、何回目かにようやく再設定しホッとしたのも束の間、何のパスワードで再設定されたのかをもう忘れている。再度ログイン時に「パスワードが違っています」と表示され途方に暮れる。自分が嫌になる。フェイスIDになり顔はどうしても忘れないので安心できるようになったが、ますますパスワードを覚えられなくなった。
◆昔は考えた
今は思い出せないときにネットやAIを使って調べられる。昔はそんなのはないので、何とか思い出そうと足りない頭で考えていた。頭の中で考えた情報は頭の引き出しに残っているような気がする。そういえば、大学生時代、深夜に友達と飲んでいて、ドラマのヒロインの名前が2人でずっと考えても出て来ず、気になって寝られず、寝ていた友達に電話して聞いたことがある。深夜2時、「常盤貴子だよ、何時だと思っているんだ。こんなことで電話してくんな」と怒られたことを思い出した。それ以来、今でも常盤貴子については忘れていない。
(人生の一滴)
忘れてもいい
でも、思い出そうとはし続けたい
